パウロ・コエーリョ 「書かれていた言葉」
盲目の男がメッカへの巡礼路で人々に施しを求めていた。
そこへ敬虔なムスリムの旅人が盲目の男の側までやってきて、人々が彼に-コーランが定めるように-施しを与えているのかどうか聞いてみた。
盲人は彼に持っていた空き缶を見せた。
そこには殆ど何も入っていなかった。
そこでその旅人は言った:
「あなたが首に掛けている札に私が何かを書いてみましょう」
1時間後、旅人が盲人の所へ戻ると、盲人は多額の施しを受けていた。
盲目の男は多額の施しに驚き、旅人に聞いた:
「何を札に書いたのですか?」
「私は札にこのように書きました。『今日は美しい春の日です、太陽が輝いており、そして私は目が見えません』」
〜ハリル・ジブラーンの物語に基づいた話〜
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